全国ネット事業体の失敗要因
全国ネット事業体の失敗要因
- 20年ほど前、当時流通業の指導で著名な先生の「顧客別全面的個別対応システム」という新しい小売業態の概念が業界を超えて話題になりました。通信インフラとコンピュータが進化し顧客データベースと情報管理がシステム化されれば、顧客それぞれの衣食住に関するニーズに限りなく対応できる。これが「顧客別全面的個別対応システム」。小売業態からすれば理想のシステムです。いやシェアと客単価(顧客深耕)争いの行き着く先にある必然のビジネス形態かもしれません。今日の高度情報社会にかけて、その全国ネットと称する事業体が生まれては消えました。こう言っている間にも、、。
- 20年たった今、その業態は存在しません。なぜでしょうか?販売網を作るためにまずは代理店を募集する。代理店は顧客を募集する。多くはここで行き詰ります。多くの消え去った企業に言える事は顧客別に全面的に対応する事が出来ません。全面的に対応できない中途半端な何でも屋だったのです。もう一つは北海道から沖縄まで提供する商材、サービスは皆同じ。これはネットショップと同じです。規模、利潤追求の企業体の限界です。一人の顧客さえ満足に賛同を勝ち取れないのに、全国ネットなど遠い夢です。
- たとえば福岡市南区大橋に住む私は今日の天候にあわせて服やカバンを選び、近くのカフェで午前の商談後、博多駅南3丁目の行き着けの店の目当てのランチを食べて、その隣にある気の会う店長と楽器の手入れについて楽しくためになる会話をします。顧客先企業に訪問しシステムの打ち合わせの後、帰りは家の近くのケーキ屋で子供にせがまれたお菓子を買って、ついでに本屋で新刊の立ち読みと情報収集をして帰るのです。明日は、もっとためになる、楽しい事、便利な事、得をする事を満たす「情報」を探して行動するでしょう。ここでの情報は全国ネットの企業サービスも、インターネットでも探せません。どうやって探すのか?それにそれに詳しい近くにいる人に聞くしかありません。そういう人がいなければ出会いを待つか自分で探すしかありません。
- つまり、身近な地域の情報、商材は、地域に住む「人」が一番良く知っているのです。その地域に住む人が情報を整理し、全国ネット企業とコラボできれば、その「人」は社会起業家として、全国ネット企業は消費者に支持されたかもしれません。その目指す視点は、企業の利潤追求ではなく、個人のエゴでもなく、「地域社会のため」に、「地域に住む人たちのため」にであり、継続的な収益の仕組みがそろえば、周りの協力が増え、天地のエネルギーも味方してくれるのではないでしょうか。
- それぞれの価値を認め合い、互いに共通の目的地に向かって役割、機能を発揮する仕組み。企業が社会起業家を選ぶのでなく、社会起業家が主体となり、時には必要に応じて企業やその他の団体、機関と連携する。それはその地域を愛する「社会起業家」が鍵を握っているのです。
by デジログ実践家
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